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【コラム001】建築学科ってどんなところ?(中村尚弘)

今から40年以上前、大学受験で建築学科を選びました。そのときは、工学部の中で各学科の特徴がわからず、ほとんどイメージだけで決めたように思います。大学卒業後、建設会社を経由して大学に移りました。今、大学内で見渡してみると、建築学科(広島大学では建築プログラムと呼びます)が理系の工学部の中で、かなり特殊であると感じています。受験生をはじめ、多くの人はその違いをあまり知らないように思いますので、それを紹介します。

1)芸術系でもある
東京芸術大学の中に建築学科があるのを知ってますか?建築は芸術の一分野でもあるんです。当然ながら、機械、電気、土木などは東京芸術大学にはありません。それと関係して、美術愛好家のように、有名な建物を見に行くことを楽しみにしている一般人の建築ファンも多いです。

2)文系分野もある
建築学科の中には、建築史といって建築の歴史を研究する分野があります。これも他学科と大きく違うところです。他学科ではこのようなものはほとんど聞いたことがありません。ちなみに、その歴史の中では音楽に似て、バロック時代やロマネスク時代もあります。

3)土木とはどう違うか
建築は「衣食住」のうちの住に対応します。すなわち「人が住むところ」が建築です。土木は、インフラと呼ばれるダムや道路などが対象で、人が利用しますが、住む場所ではありません。

4) 女子が多い
女子比率は、私の学生の頃は1/30くらいでしたが、今は1/3が女子で、工学部の中では1番です。

今、建築学科は全国的にとても人気があり、教員としては嬉しい限りです。これから受験を考えている人にも、強くお勧めします。

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